ニートにならないように、コンビニなど、教育のしっかりしているところでアルバイトをしよう。Wワークで、スキルアップ。

私の息子は、内装職人。18歳。

最近、高学歴ニートたちが、息子の仕事の様子を観察している。大企業に内定をもらったけれど内定取り消しをされたとか、会社に入ってすぐに辞めてしまったとかで、ニートをしている。リフォームをしてる家の息子さんたちが、じっと、うちの息子の様子を見ているそうだ。

息子は、いつもニコニコしているので、楽しそうに見える。親方や他の職人さん達も、息子を可愛がってくれている。

しかし、息子は年がら年中、ミスをしている。残念ながら、私の息子でなかったら、とっくにクビになっていた。

息子には、姉が2人いて、姉やその友人たちと仲良くおしゃべりをしていたので、会話ができる人だと思っていたけれど、私の賃貸物件のリフォームをしている時、息子が、ろくに会話ができていない様子を見て驚いた。姉とその友人が、特別に会話能力があって、相手がしゃべりやすいようにしゃべってくれていただけだった。職人さんたちは、会話能力が高くないので、息子は、会話ができなかった。

例えば、「なんで間違ったか説明してみて」「どうして失敗したのか説明してみて」という言い方なら説明できたけれど、「これ、どう思うの?」と言われて、息子は、何を言ったらいいの分からなくて、会話が続かなかった。ここで黙ると、余計にむかつかれるので、なんで失敗したかを説明する練習をした。

姉たちは、弟をこき使っていたけれど、その指示が分かりやすくて、息子は、ほとんど間違えたことはなかった。しかし、親方たちの指示は分かりづらいし、メモも、とりにくかった。

日本語の表現は分かりにくく、聞き直さないと間違えやすい。例えば、指示をする人が下手な人だと、「3通りに解釈できるのですが、1…、2…、3…のどれですか?」などと、私は上司に聞き返したこともあった。

よく、息子は「空気を読め」と言われている。私だったら、「空気を読め」などと、あいまいな表現は使わないで、「〇〇するな」と具体的に言う。

「空気を読む」という言葉は、1980年代のテレビの深夜番組から使われて、2007年にKYという言葉が出てきた頃から、一般的に使われるようになった。ADHDの概念ができたのも20年前だった。

「空気を読め」という言葉は、説明できない人にとっては、都合のいい言葉だと思う。説明しなくていいし、空気を読めない方が悪い扱いできる。

新人にとっては、マニュアルがない職場はしんどい。経験がなさすぎて、手探りで答えを見つけるのは、難しい。はじめての仕事が、マニュアルのない職場だと、仕事のできない人扱いをされて、大変苦労する。

マニュアルとは、やるべきことやその手順を誰にでも分かるように、そして誰にでも再現できるようにするためのもので、マニュアル通りに仕事ができれば、その人は仕事ができない人ではない。

まず、マニュアルのある仕事を経験してから、次の仕事に進んだ方が失敗が少なくなる。

例えば、次女(息子の姉)は、9月に公務員試験に合格した後、採用担当者から、接客を勉強するように言われて、高校3年生の10月〜3月の6カ月間、ホテルでアルバイトをした。放課後、ほとんど毎日のようにアルバイトに行って、接客上手なホテルマンたちに接客の教育を受けた。業務は教えるけれど、接客まで教えられないので、外部で勉強するように言ってくれた公務員の採用担当者は親切だと思う。ここまではっきり言ってくれると、分かりやすい。

業務を教えたいのに、あいさつやしゃべり方から教えなくてはいけないとなると、教えるほうは、混乱する。あいさつやしゃべり方を教えるのは難しいし、時間がかかる。そんなことに自分の時間をとられたら、自分の仕事ができなくなる。しばらくすると、仕事のできない人には、仕事を辞めてもらいたいという態度になってくる。そのような態度をとられた人は、自信を失う。

 

息子は小学校の低学年の時から、「発達障害」と、担任の先生・クラスメート・姉の友達など、大勢の人たちから言われていた。文部科学省のデータによると、1クラス 2〜3人が発達障害だそうだ。

息子は、多動症で、じっとしていることができないし、不注意で忘れ物が多い。また、会話能力は表面上は問題なく できるけれど、会話の裏側や行間を読むことが苦手で、感覚過敏だと思う。それに、息子は、空気が読めないし、ごまかすのが苦手で、抽象的な表現が分かりづらいようだ。特定の興味や行動もある。

小学2年生の音楽会の練習の時、息子はフラフラしていた。姉たちは、友達に「病気?」などと言われた。「フラフラしてはいけません」と先生から言われても、フラフラしていない状態にするには、どうしたらいいのか、息子には分からなかった。それで、じっとしている練習をした。音楽会の日は、息子はじっとしていたけれど、息子のまわりの人たちはフラフラしていた。練習の時は、息子のまわりの人たちも、ささやかにフラフラしていたけれど、息子が目立ってフラフラしていたので、1人だけフラフラしていたように見えたようだ。

私の子供の頃は、じっとする練習をしたのに、今の児童は、その練習をしないので、ADHDだとか、ASD (アスペルガー)などと言われている人が増えていると思う。落ち着きのない子供も、大人になれば落ち着くと、よく聞く。しかし、トレーニングは必要だ。

 

今の時代、学校や家で、失敗しないように育てられてきたせいで、今の若い人たちは、私たちの世代からすると、信じられないような失敗をするようになった。

学校の先生は、生徒がやるよりも、自分でやったほうがきれいになるなどと言って、教室の掃除をさせない小学校の先生もいる。「雑巾は、からぶきしかしたことがない」と息子は言っていた。雑巾を洗ったことがないので、雑巾をしぼるということも知らなかった。

子供に、掃除・洗濯・料理など、家事をさせるのはめんどくさいし、教えるのも難しかった。子供に文句を言われたくないし、失敗もされたくないので、子供に家事をさせるのには、かなりの気合が必要だった。

職場で、よくミスをするようなので、家で息子に家事をさせてみた。

「お米をといでおいて」というのは、お米をといで、終わりだと思っていたようなので、炊飯器にタイマーをセットしておくことまでをいうと説明した。「洗濯物を干して」は、えもんかけに洗濯物干すだけではなく、物干しに干すことまでをいうなどと、仕事を頼まれる人と頼む人の違いについて説明をした。「床を全面掃除しといて」と言ったのに、リビングと洗面所はしなかった。そこまでやると思っていなかったなどと言っている。仕事を頼む人の説明が分かりにくかったら、質問して確認する練習をした。

炊飯器のタイマーをセットするのを忘れたり、お風呂の栓を忘れたせいでお湯が溜まっていなかったり、短い間に何度も、ミスをした。失敗しないように気をつける癖がついていなかった。

 

家庭で教えてあげられることは少ないので、本業でのミスを減らすために、Wワークをすることにした。

早速、ネットでアルバイトの応募をたくさんしてみた。息子に相談しないで勝手に応募したアルバイトも かなりあった。しかし、ほとんど面接をする前に「定員になりました」などと、メールや電話があった。面接は5回やって、5回目で、やっとコンビニのアルバイトに決まった。

ちょうど、ウッドショックで、木材が手に入らなくなり、かなりの仕事が延期になった。ウッドショックがなくても、アルバイトの応募をしたけれど、ウッドショックを理由に応募ができた。「コミニケーションの練習のために、アルバイトに応募しました。」よりも、「ウッドショックのために、仕事がスカスカになりました。ウッドショックがなくなったとしても、危険分散のために、土日祝はWワークをします。」と言えたので、採用されたのかもしれない。息子は運がいいと思う。

コンビニの店長は、新人を教えるのが上手で、すぐに使える人間にしてくれた。コンビニは覚えることが多く、しっかりとメモをとらせていた。失敗しないように、内容が細かかった。

コンビニで習ったことを活かしたら、本業の作業マニュアルやチェックリストを自分で作ったりできると思う。

先に、コンビニなど、教育のしっかりしてるところで、働けばよかったと思う。

職人の親方に、掃除のやり方や挨拶・しゃべり方を教わろうとしたのは失敗だった。

独立した後も、コンビニで鍛えた接客は役に立つと思う。

*ご参考になれば幸いです。仕事のできない人やニートが減るかもしれないと思い書いてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

70年前は、子供は親の仕事を継いでいたので、小さい頃から親の仕事を見ていたから、マニュアルは必要がなかった。仕事が身近にあった。