積極的不登校を勧める理由。先生の質の低下

ほとんどの人は、今の学校の状況を知りません。それに、学校に行かなくてもネットで勉強ができるようになったことも知りません。

不登校になると不幸になる」と思っています。

私の母や父は、学校の先生のことを聖職者だと思っていました。年寄りほど、昔の先生の良い思い出があり、先生の悪口を言うと怒られます。

昔の先生たちは、本当に優秀でした。特に女の先生は素晴らしい人が多く、尊敬していました。

私が小学生の時、家庭訪問で6年間、担任の先生たちに、毎年「本を読ませてください」と言われました。

残念ながら、私の家は読書をする環境ではありませんでした。図書館も近くにはありませんでした。

たぶん、先生たちは義務教育中に、1万時間は読書をしていたと思います。

東大卒10人に、子供の時、何時間読書をしていたのか聞いたことがありました。例外なく、小学生の頃は、漫画を含めて3時間以上は読書をしていたそうです。

子供の頃、1日3時間以上読書してきた人たちは、私の読書スピードの2〜3倍で、文章を書くスピードは5倍以上です。

私が1時間以上かけて書いた文章も、東大卒は10分もしないで書き終わっていました。下書きもしないで、いきなり文章を書いていました。文章も美しい文章でした。

昔の先生と今の先生では、事務処理能力に5倍以上の差があるかもしれません。

私の小学生の時の担任の先生は、すごいスピードで連絡帳にメッセージを書いていました。

昔は、優秀な人が教員になっていました。

女性の大学進学率は、1965年4.6%、1970年6.5%、1975年12.7%でした。

1970年代の女性は、家庭に入らないと異常者扱いされやすかったけれど、教員・看護師・薬剤師等は例外でした。

当時は、女子大生の就職が厳しくて、キャリアを積んで長く働く女性は、わずかしかいませんでした。

(例)1961〜1970年  工場:女性は結婚または35歳になったら退職

江戸時代後期の寺子屋の先生は、半分は女性でした。昔は、優秀な女性が教員になっていました。

30年前のOLの就職は「腰掛け」でした。

1980年代頃から、女性も人材として採用されるようになり、優秀な女性も、民間企業でその能力を活かすことができるようになりました。

 

最近は、優秀な学生は小中高の先生になりたがらない傾向にあります。8割の現役教員が、優秀な人が来なくなったと感じているそうです。

2023年度の教員採用試験の倍率は2.1倍でした。採用倍率が3倍を切ると教員の質の維持は難しくなります。採用倍率が3倍でも、日程が重ならない3つの地域で併願したら、実質倍率は1倍です。採用倍率が1倍台の地域では「実質全入時代だ」と述べている教育関係者もいます。

採用数100名で受験者が130名だったとしても、最低限求める能力を満たしている受験者が80名しかいない場合、人手不足だからと言って、明らかに能力がないものを合格させるわけにはいきません。そのようなことをしたら、教師の質が低下し、学校が崩壊します。

 

80年前… 1クラス60人

40年前… 1クラス48人以下

2022年… 1クラス35人以下

 

積極的不登校が増えれば、教員不足や学力低下の問題が緩和されるかもしれません。

ゆとり教育」の影響で、教員が尊敬される職業でなくなりました。

学校は内申点と出席日数を満たさなくてはいけないところで、知識は学校の外で得るようになり、受験に必要な知識は塾が与えるものという認識が一般的になりました。

小学1年生の8割が、週2日以上、習い事に通っています。小学校高学年になると半数の学生が塾に通い、中学3年生になると8割の学生が塾に通っています。

知識を学校の外で求めるようになったので、教師にやりがいを求めていたような人にとっては魅力のある職場ではなくなってきました。

これからますます教員の質が低下するかもしれません。


①学校に通う。塾に通う。睡眠時間と生活を犠牲にする。… 中3の80%

②学校に通う。塾に通わない。睡眠時間と生活を犠牲にしない。… 中3の20%

不登校。ネットと塾で勉強。睡眠時間と生活を犠牲にしない。

学力と睡眠時間と生活を犠牲にしたくない人は大勢いるので、これからの時代は、積極的不登校が増えると思います。