女は大学に行くな!行かせるな!その7、高卒の就職は困難という洗脳

 30年前、「大卒でなければ、人間ではない。」などと言われていた。当時の大学進学率は3割で、7割は中卒・高卒だった。ほとんどの人が中卒・高卒なのに、自然とそのような言葉が出てくるくらい、私たちの脳はテレビに汚染されていた。中卒・高卒の人たちは、かなり悔しい思いをしていたことだろう。

大学を出ないと できない仕事は、それほど多くない。中卒・高卒でも できる仕事を、大卒がするのは、本来なら もったいない話だと思う。

インターネットの発展で、ますます、大卒ではないと できない仕事が減って、大学の価値もどんどん下がってきている。

学校の成績が良くて、お金があるのに、あえて、大学に行かないと選択する人はめったにいない。そのような選択をすると、以下のようになる。

①子供の成績がいいのに大学に行かないと、「貧乏人」だと勘違いされる。

②子供を大学に行かせないと、先生や祖父母などから、「母親失格」扱いをされる。

 

うちの娘たちは、小学校の成績は1番だった。その娘たちが「大学に行かない」とクラスメイトに言ったせいで、お金がなくて、大学を断念したように見えたようだ。なぜか、「住宅ローンが大変そうね」などと失礼なことを言う人もいた。

実は、株で儲けているし、お金持ちだけれど、本当のことを言う気にはなれなかった。

貧乏人扱いされるのは、こっぱずかしいけれど、貧乏人扱いされた方が楽だし得だった。PTAをサボる口実にも使えた。

 PTA会長は、1ヵ月にPTAの仕事を100時間もしていて、それに付き合っていられないので、かなりPTAを休んだ。子供が大学に行かないと言ったせいで、貧乏だと思われていて、「働かないといけないので、PTAは出れません。」と言ったら、ほとんどの人が納得してくれて、PTAを休んでも文句を言われなかった。お金持ちそうに見える人が同じことを言ったら、「仕事はPTAを休んでいい理由にならない」などと言われていた。

なんとなく貧乏人代表として、市役所や校長先生に、PTAの仕事を減らすように頼んでみたら、ごっそりとPTAの仕事を減らしてもらえた。

本当に貧乏なら、文章を書いて、市役所や校長先生に提出する暇はないけれど、誰もそのことに気がつかなかったようだ。

「PTAを嫌い」と言ってはいけないし、「PTAに出ません」と言ってもいけない。すごい洗脳だと思う。経済的理由で、PTAに出れないことにしたほうが、分かりやすいし、文句を言う人も少なかった。

 

小学校6年生の個人面談

《担任の先生》「小学校では、中の下しか教えません。昔の親は、どんなに貧乏でも、塾に通わせていました。学力はお金が買うものです。」

《私》「そろばんと書道の師範を目指しているので、塾には通えません。」

《担任の先生》「塾に行かなくても、Fラン大学に入れますけれど…。」

《私》「高専に行く予定なので、大学には行きません。」

《担任の先生》「塾に行かないと、高専には入れませんよ。不可能です。」

しまいには、母親失格扱い?

担任の先生は、偏差値の高い大学に入ることしか考えていなかった。

将来有望な子供の未来をつぶす母親だと思われてしまった。

他人からすると、放任に見えるけれど、私は教育ママだと思っている。

子供にマンガを数千冊、読ませるのだって、マンガを揃えるだけでも大変だった。

子供の成績が良いのは、子供の努力や自頭の良さではなく、親が努力した結果なのに、分かっていない人の方が多かった。

 

私の父は、おじいさんたちの集まりに出席して、「今どき、学習塾に行かないのはありえない」などと言われていた。それで、私に、「学習塾に行かせろ」「お金をケチるな」などと、うるさかった。

私の母は、テレビの見すぎで、「学習塾に行かないと落ちこぼれる」と、うるさかった。

学習塾に行きさえすれば、学校の成績が必ず上がると勘違いをしていた。

 

「学習塾に通うと、生活が犠牲になるし、寝不足になるから無理」と言っても、理解してもらえなかった。でも、第一子の成績が良かったので、「塾に行く必要がない」と強く言えた。

学習塾は、夜9時まで授業しているのに、うちの子供たちは、夜8時に寝るので、学習塾に通うのは無理だった。

70代80代のお年寄りは、自分たちは受験勉強をしたことがないけれど、「四当五落」、つまり「4時間しか寝ない人は合格できて、5時間以上寝ている人は不合格になる」という言葉を信じている人が多かった。

 

学習塾に通わなくても、勉強ができるようになることをしていたので、あえて子供を学習塾に通わせるつもりはなかった。

 

長女は、数千冊のマンガを読んでいるので、本を読むスピードが、私の2〜3倍。そろばんは有段者で、方程式や分数の計算も暗算で できる。宿題は学校で終わらせるので、家で学校の勉強を、ほとんどしたことがなかった。

でも、大学受験を考えていたら、無理して偏差値の高い高校を目指した。長女は偏差値64〜65なので、学校の授業だけで高専に合格できたけれど、地域1番の高校をめざすとなると、部活・遊び・テレビ・ゲームをやめさせ、ひたすら勉強をしないと、合格できないと思う。

偏差値70以上は上位2.3%で、44人に1人の割合

偏差値65以上は上位6.7%で、15人に1人の割合

 

第二子の次女は、中学校ではあまり勉強しなかった。ちょうど、PTA役員をやっていて、自分のことに忙しくて、アドバイスもしなかった。

偏差値62の割合は上位11.5%で、9人に1人の割合

偏差値60の割合は上位18.4%で、5人に1人の割合

偏差値60〜62は取れていたけれど、偏差値40代の高校に入り、資格や公務員試験の勉強をして、高校3年生の時に公務員試験に合格した。

 

第三子の息子は、全然勉強ができなかった。

もし、中学生の時、勉強に付き合っていなかったら、全教科20点以下だったと思う。毎日、勉強のYouTubeを見せて、問題集に答えを書き写すという作業をさせた。理科と数学は90点以上、社会は70点台、国語と英語は20点以下だった。

しかし、名人級の職人に弟子にしてもいいと言われたので、高校受験をしないで、さっさと、中卒で内装職人になった。

プロになるまで、10年の修行が必要なので、職人の弟子として、フリーランスで働いている。フリーランスなので、自分一人で 複式簿記で確定申告書を作成して税務申告をしている。

フリーランスになったら、簿記の知識は必ず必要なので、大原専門学校に通った。大原専門学校は教えるのが上手で、働きながら勉強して、日商簿記2級まで、1年もかかずに合格した。今は、第二種電気工事士の資格をYouTubeで勉強している。

この方法は、ハードモードなので、ほかの人には勧める気にはならない。

 

1950年代は中卒が5割、1970年代は中卒が1割以下。

私の母や姑は、自分たちは中卒のくせに、自分の子供や孫たちには大学に行かせようと、うるさかった。生活を犠牲にして、塾で勉強するのが当たり前だと思っている。あまりにもひどかったので、「自分は中卒のくせに」と母に言ったら、激怒された。

私の母は、中学校の勉強がくだらないから、中学2年生の時に学校に通うのをやめた。「国語の文法なんて絶対に使わない」「あんなの勉強しても無駄」などと言っていた。働きながら手芸の学校に通ったり、16歳で理容師の試験に合格している。私の母は、自分の事は置いといて、高学歴に憧れていた。

 

私の母や姑は、学歴の低い子供の親を馬鹿にしたり、大卒の子供を育てた自分たちは立派だと自慢していた。

また、私の友達のお母さんも、さりげなく、私の偏差値が低いことを侮辱してきた。偏差値70台の友達と比べられたら、ほとんど全員が、侮辱対象だった。ちなみに、そのお母さんも中卒。

子供を一流大学に入学させた親は立派な母親という扱いをされ、子供を低学歴にした親は、母親失格扱いをされる。1番の問題解決方法は、侮辱する人と付き合わなければいいと思う。仮病を使ったり、できるだけ会わなければいい。

今の若い人たちにとっては、学歴のことを聞くのは失礼なことなので、学歴を聞かなくなったけれど、今の70代80代のお年寄りは、学歴のことをしつこく聞くし、学歴のことで馬鹿にする。

大企業の課長クラスにも、高卒がたくさんいるし、社会に出ると学歴は関係なくなる。東大卒は出世が早いけれど、実力がなくて学歴だけで出世した人は、後で苦労する。仕事ができるかどうかが問題になる。

70代80代の女性は、ほとんどが専業主婦で、のんびりしていられた。男性に守ってもらえる立場で、恵まれた女性が多かった。パートも今ほど仕事が厳しくないし、経営者側も、パートのわがままを聞いてくれた。人間関係も恵まれているくせに、テレビの見過ぎで、悲劇のヒロインぶる人が多すぎると思う。

60代以上の人たちは、PTAも町内会も気軽に休むし、無理をしない。しかし、60歳以下の人たちは、無理して高校受験をしてきた人たちで、仕事もPTAも町内会も、断ればいいのに、無理をして出席する。若い人たちの方が、平気で、生活を犠牲にする。

 

昔は、子供同士で勉強を教え合うのは普通のことだった。私の父が子供の頃は、みんなが親切に何でも教えてくれたらしい。60代以上の人たちは、他人に勉強を教えるのが当たり前で、塾に行く人が増えるに従って、だんだんと、他人に勉強を教えなくなった。私が子供の頃は、「他人に教えるよりも、自分の勉強をしなさい」などと、母親に怒られた。塾に通っている人は、塾の先生に言われて、勉強のできない人に、勉強を教えることをやめた。

しかし、勉強のできない人に勉強を教える方法が1番勉強になるので、自分の子供たちに、友達の勉強を積極的に手伝うように勧めた。社会人になって、1番必要な能力は、プレゼン能力だと思う。勉強のできない人に勉強を教えるのは苦労するけれど、その分、説明する能力は上がるし、相手からも感謝される。

うちの娘たちは、お礼に、たくさん文房具をもらったり、友達のお母さんからご馳走されることも多かった。「ディズニーランドの費用は全額払うから、一緒に遊びに行こう。」と誘われた時は、そこまで貧乏だと思われていたのかと逆に驚いた。高校の制服まで、もらってしまった。

人にものを教えれば教えるほど、説明する能力が鍛えられる。それで、説明する能力が高くなると、学歴に関係なく正社員として雇ってもらえて、人生がイージーモードになる。

「他人に勉強を教えるな」「自分の勉強だけしていなさい」というのも洗脳だと思う。

 

女性は、大学に進学するよりも、高専、工業高校、商業高校の方が、就職もいいし、正社員にもなれる。

中卒だと、16歳から5年働いても21歳。

高卒だと、19歳から5年働いても24歳。

大卒だと、23歳から5年働いたら28歳。アラサー。

大卒女子は、優秀かもしれないけれど、すぐに会社を辞めてしまうので、採用が難しい。

高い学費を払って苦労して大学に行ったのに、ろくなとこに就職できなかったり、大卒派遣になるぐらいだったら、高卒で就職を考えた方がいいと思う。

残念ながら、大学に行きさえすれば良い就職ができるなどというデマを信じているお年寄りがたくさんいる。

*ご参考になれば幸いです。