積極的不登校を勧める理由。人間関係…塾や習い事では仲の良い友達がつくりやすいけれど、学校では、まともな男の子ほど「ぼっち」になる。

今の学校システムだと、喧嘩に巻き込まれたくない男の子は「ぼっち」になりやすいと思います。

うちの息子は、小学校・中学校では「ぼっち」でした。

しかし、学校以外では、大勢の人たちに囲まれて仲良くしていました。そろばん教室では友達と楽しそうにおしゃべりをしていました。大学イベントでは大学生と仲良くしていました。同じ趣味の人たちに会うと饒舌でした。科学館でも知らない人と自然と仲良くしていました。

今の小学生は、塾や習い事に忙しくて、放課後はクラスメイトと遊べません。最近の塾や習い事では、生徒同士が仲良くなるように工夫をしているので、クラスメイトよりも塾や習い事の友達の方が仲が良さそうです。私が中学生の時も学校のクラスメイトよりも塾の友達の方が仲が良かったです。

10年前に文部省でホームスクールを認めてくれるようになったと知っていたら、息子を小学校と中学校には通わせませんでした。

小学校は男の子の母親には厳しい世界でした。小学校の担任の先生は女性が多く、女の子を優遇する先生たちの方が多かったと思います。男の子の母親は、電話がかかってきたら、息子が何かしたのではないかとビクビクしている人たちが大勢いました。

うちの息子は成長が遅くて、息子の説明ではよく分からないので、当時4年生のうちの娘(次女)に、1年生の息子(弟)の様子を探ってもらいました。

具体的に何があったのかを説明します。

同じクラスのA君と息子は男同士、仲良く遊んでいたのに、クラスメイトのB子が中に割って入って、ひたすらA君に話しかけました。「仲間に入れなくちゃいけないって先生に言われたでしょ」とB子に言われて、A君は「うるせーブス、あっち行け」と叫んで喧嘩になりました。うちの息子は、喧嘩に巻き込まれたくないから、さりげなく逃げました。先生に怒られるのは、A君とA君のお母さんです。なんで「うるせーブス、あっち行け」と言ったか説明できる低学年の男の子はめったにいません。うちの娘が先生にB子が悪かったことを説明しない限り、A君が悪い扱いされます。

女の子の方が成長が早くて口が達者なので、男の子は口げんかで負けます。

息子は、休み時間に蟻の観察ばかりしていたので、先生たちから変な子扱いされました。

先生が、男の子には厳しいルールを作るから、喧嘩に巻き込まれたくない男の子は「ぼっち」になってしまいました。

何かあったら、男の子が悪い扱いをされるのでヒヤヒヤしました。3歳年上の姉(次女)が頻繁に弟のクラスに行って、弟のクラスメイト全員と会話をしたり、遊びの誘い方や仲良くなる方法などを教えまわり、いじめが生じないように気を配ったので、息子が1〜3年生の間は心配しなくてすみました。

いじめっ子は、自分のクラスでいじめができる雰囲気ではなくなったので、わざわざ隣のクラスに行って、いじめをしていました。

息子が小学2年生の夏休み、市役所が支援している英会話教室に参加しました。教室に着いたら、なぜか息子は教室の隅に隠れました。いきなり教室の隅に隠れるなんて変な行動をしたので、私はショックを受け、「発達障害?頭がおかしい?」などと思ってしまいました。机と椅子のない場所で、生徒同士がペアを組んで、問題を解くゲームをしました。勉強のできそうな女の子から順番にペアができて、最後は勉強のできなそうな男の子同士がペアになりました。息子はちゃっかりと女性スタッフとペアになっていました。勉強のできる女の子ペアばかり褒められて、女の子たちは盛り上がっていましたけれど、男の子たちは悔しそうでした。さりげなく女の子に蔑まれて悔しかったのか、ある男の子は「お前のせいだ」と言って、ペアの男の子を蹴飛ばしました。蹴飛ばされた男の子は、涙を流して泣いていました。このとき初めて、息子の変な行動の理由が分かりました。この後、椅子と机のある普通の授業になったら、息子は教室の真ん中に座って、お利口さんに授業を受けていました。もう二度と通わせたくないので2回目は欠席しました。

息子が小学3年生の時、息子が「こっちに来るな」と言って、女の子に傘を向けたら、勝手に突っ込んできたくせに、「傘でつっつかれた」と祖母にチクッて、その女の子の祖母は先生に文句を言いました。とりあえず、私は申し訳なさそうに謝りました。

男性の先生の方が男の子の気持ちを分かってくれるので、被害者ぶる女の子が減ります。担任の先生が男性だった時は、ほっとしましたけれど、女性で、特に若い女の先生のときはムカムカしました。学校では担任を選べません。塾や習い事なら先生を選べます。それに、塾や習い事では、問題行動する生徒は排除されるので、いじめっ子はおとなしくしていました。

息子が中学生になった頃は、姉たちが通っていた頃に比べて、中学校は荒れていました。10人に1人以上不登校になるのは当たり前で、弱い人間では公立中学校には通えません。

①息子が廊下を歩いていたら、全く知らない人にモップで顔をふかれました。

②体育の授業中は、先生の目の前で、毎回6人の男子が1人の男子の足をずっと蹴飛ばしていました。

③授業中に、教室の後ろの方でずっとプロレスごっこ(いじめ)をしているのが当たり前でした。

④息子は、授業中に時々腕を叩かれ、授業妨害をされました。

やられたらやり返さないと、いじめられっ子になります。殴ると親が呼び出されるかもしれないので、何かされたら毎回、相手の足を蹴飛ばして痛めつけていました。

学校では、落ち着いて勉強はできないし、友達を作れる環境ではありませんでした。

息子は、喧嘩に巻き込まれたくないので、休み時間になると教室から出て、廊下を散歩しました。

息子は賢いことに、学校の事務の人たちに頼んで、こっそりと事務室で、体育の着替えをしたり、お弁当を食べました。

しかし、中学校で、ずっと「ぼっち」だったので、コミニケーション能力が下がりました。姉たちも忙しくなり、会話をする時間がなくなりました。

息子は中学に行かないで、習い事をさせた方がコミニケーション能力が上がったと思います。

息子が小学3〜6年生の4年間は、PTAのことで疲れて、家で勉強する環境を作れませんでした。それで、6年生の漢字テストは0点でした。

息子が中学生になり、仕事を辞め、勉強に付き合いました。私が勉強に付き合わなかったら、全教科「1」「2」でした。

学習塾は睡眠不足になるので、通えませんでした。息子に勉強を教えたのは、私とYouTubeでした。

大学進学や将来仕事で必要になるスキルを考えると、ホームスクール +  塾 + 習い事のほうが良かったと思います。

ご参考になれば幸いです。