PTA役員、副校長に提案書。隣の学校の栄養士が味付けチェック。まずい学校給食が廃棄率ゼロ

  ちょっと提案書を書いて、まずい学校給食を美味しくして、給食廃棄率をほとんどゼロにしました。これで、やりたくないPTAの仕事もやらなくていいことになりました。PTAの仕事でやりたくないこと、他のお母さんたちを注意することです。給食の廃棄率が高いのは学校給食がまずいからなのに、母親と子供のせいにされました。

まずい学校給食を出す小学校に引っ越しました。「お母さん、この学校の給食、まずい。」「へぇー不味いんだ。でも、我慢して食べなさいよ。まずいものを食べる訓練だと思ってあきらめなさい。鼻をつまんで食べたら。」

PTA役員の定例会

「この学校の小学生は偏食で、給食の廃棄率は高く、煮豆の廃棄率は50%でした。PTA役員は保護者会で、給食を残さないように、お母さん方に注意をしてください。」

《鈴木の心の声》:「えっ、そんな仕事したくない。そんな失礼なこと言えない。PTA役員が他のお母さんたちに注意する仕事は、やりたくないから、やらないけれど、鈴木さん、何でやらなかったのと怒られたくもない。そんな仕事自体、なくなればいい。給食が美味しくなれば、廃棄率も下がり、他のお母さんたちに失礼なことを言わなくてもすむ。何がどのようにまずいのか、家に帰って、子供たちに聞き出してみよう。」

《私》:「うちの子供たちよ、今の学校の給食って、何がまずいの?」

《娘》:「牛乳以外、全部。前の学校は、チャレンジャーで、テレビで話題になったら、すぐに給食で出してくれて、小学生に感動を与えていた。レベルが違いすぎる。」

《私》:「まあ、とりあえず、一覧表を書くから全部説明してみて。」

《娘》:「苦い、エグい、うえってなる味で、食材の組み合わせが最低。

《私》:「まさか、腐っていないよね?」

前の学校は、うちから車で40分、食材にそれほど差がないはず。それどころか、前の学校よりも、流通のいい地域なので、新鮮な食材が安く手に入るはずなので、あきらかに、レシピと料理人の問題しかありません。提案書を、30分ぐらいで書きました。『美味しい学校給食のレシピを参考にして給食を作り、食材の管理や料理の味付けをプロにチェックしてもらってください。』という内容のものを書きました。

  学校に行く用事がある時に、副校長先生に、提案書を渡しました。「鈴木さん、お時間ありましたら、説明していただきたいのですが、料理のことは分からないので教えてもらえませんか。」などと副校長先生に言われて、30分ぐらい会話をしました。

今の学校給食は給食センターで作っているのではなく、学校内で作られていると教えてもらって、学校のことを知らなすぎて恥ずかしくなりました。

  小学生に給食を出す前に必ず、副校長先生か校長先生が味見をしていまして、まずいとは思ったことがないそうです。担任の先生たちも、まずいとは思わないけれど、物足りない味だと言ったいました。つまり、おいしくないということです。

  副校長先生に「煮豆の廃棄率は50%ではなく、15%未満です。Aさんの言い間違えです。15%を超えたら、市役所に報告書を提出しなくてはいけません。」などと言われました。副校長先生の立場上、約束はできないので、提案書を渡して、さっさと家に帰りました。

  家に帰って、このことを子供たちに説明しました。6年生は成長期でお腹が空くので、どんなに不味くても給食を残さずに全部食べてしまうから、給食廃棄率がゼロに近いけれど、Aさんの子供は1年生で、1年生はそこまでお腹が空いていないので、不味かったら残すから、1年生の煮豆の給食廃棄率が50%で、学校全体とすると15%ぐらいになります。Aさんは子供から聞いて、みんなの前で給食廃棄率50%と言ったみたいです。

  2日後、隣の学校の栄養士さんが味見に来てくれることになり、急に学校給食が美味しくなり、給食廃棄率は、ほとんどゼロになりました。急に給食が美味しくなったのは何でだ?と小学生同士、話題になりました。しかし、うちの子供たちは、口のかたい人たちなので、お母さんがやったとは言いませんでした。目立つと面倒な人が面倒なことを言うかもしれないので、あえて私がやったと、PTAの人には喋りませんでした。

  PTAの仕事がまた一つ減りました。他のお母さんたちに失礼なことを言わないですみました。今回の提案書で一番助かったのは栄養士かもしれません。このまま廃棄率が高いままだったら、クビです。

  私の提案書で、学校給食を美味しくしてしまいました。この程度の提案は簡単にできると思います。でも、提案書を出す相手を間違えると苦労します。

  ところで、まずいものをまずいと思わないで食べれる人は幸せだと思っていました。私にはお金持ちの友達がいて、高いお肉しか食べたことがないから、高級店ではなく普通のお店に入ったら、まずいまずい、うるさい事を言います。美味しいものしか食べれない人間に育てたら、大人になったら苦労すると思っていました。でも、あきらかに、味覚オンチのほうが苦労します。

  家では、子供に食べ残しをされたら悲しいから、美味しいものを作る努力をしています。ほとんどの母親は、子供に偏食させないように努力しています。さらに、努力しろなんて言えません。学校給食がまずいぐらいでは、文句を言う母親はいません。どうしても、他のお母さんたちに失礼なことを言いたくなくて、提案書を書きました。何でも、すぐに母親のせいにするので、イラっとしましたけれど、問題解決の方法だけを考えました。

ご参考になれば、幸いです。